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白い砂のアクアトープ 感想

※このブログはアニメ「白い砂のアクアトープ」の感想記事になります。

ブログの構成上話の核心に触れる事になるのでまだ観ていない方はこの記事を閉じることをおすすめします。というか観てないとわからないと思います。

 

 

 

 

 

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1.はじめに

白い砂のアクアトープとは、P.AWORKSが手掛ける沖縄の水族館を舞台にしたアニメです。俗に言う「お仕事シリーズ」の第4弾です。

私は中学生の時にSHIROBAKOを観たのみで、他の2作品はアニメをあまり見ていない時期だったので今回がお仕事シリーズでは2本目の視聴となります。

SHIROBAKOはアニメと映画両方とも見ましたが、どちらも非常に面白かったので観る前から期待値は高かったです。

ど、どんなアニメなんだ…

 

2.成長と変化

1クール目は風花の成長を、2クール目はくくるの成長を主に描いたアニメでした。1クール目は

「すでに夢と決別し、がまがまで成長しながら新たな目標と向き合った風花」と、

「夢を守るため、未熟で半ば暴走気味になりながらも打てる手を全て打つくくる」の対比で描かれており、くくるの夢がいよいよ壊れそうになった11話において、最初から最後までそばにいたのがおじいでもそれまで水族館で共に働いていたメンバーでもなく、同じ夢破れた経験を持ち、またくくるとも年齢が近い風花だった時はもう、おびただしいほどの涙が出てました。観てる時から結構泣いてる自覚はあったんですが、観終わって顔を洗いに行った時の自分の顔がものすごいことになってました。

 

2クール目はアクアリウム・ティンガーラに就職したくくるが話の中心を担っており、風花は要所要所でくくるのバックアップに回ったりと、問題は主にくくる一人で解決するようになっていました。

正直2クール目の仕事描写、というより副館長周りの描写はもう少しやりようがあったのでは…?と感じました。確かに新社会人となったくくるが直面する大きな障壁としての演出なのは理解できますが、何もあそこまで露骨な描写をする必要はあったのでしょうか。仕事を振るだけ振ってのフォローなし、呼び名はプランクトン。実際に基本的にポジティブ思考だったくくるも一度壊れています。

もしくくるの立場が自分だったら秒で壊れていると思うので、あの描写だけは正直自分の中で合点がいってませんでしたし、副館長の過去が明かされても理解ができませんでした。もしかしたら自分がまだ社会に出ていないだけで、世間一般でいう所の社会の基準はあんなもんなのかもしれません。だとしたら社会に出たくないですね…

 

また、このアニメを観てて最終回でどうなるかが一番気になっていたのが夏凜ちゃんの今後。安定している公務員の地位からは離れたくないが、水族館の飼育員になりたいという夢があり、くくるや風花とはまた違う悩みを抱えていましたが、最終話では無事飼育員になっていました。ちなみにここでも泣きました。

既に獲得している地位を捨て、新しい世界に飛び込むのは自分にはできないから。何かを変えることができないから。それは恐らく今までだけではなくこれからも。

だからああいう何かを変えて新しい環境に飛び込む関連の話はいつ見ても泣けてきてしまう。オタクは哀しい生き物。

 

3.自然

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上では良い感想も悪い感想も書きましたが、24話の間一貫してすごく良かったのが自然の描写です。海の描写はもちろんのこと、要所要所で出てくる水族館の水に呑まれる演出も、透き通る水の中に見える幻覚の演出も、晴れた日の太陽のタッチもすごく好みでした。

表現されるのは綺麗な自然のみではなく、時には自然の脅威として台風も描かれました。

自分はそこまで強い台風を経験したことがないのであまりわかりませんでしたが、実際の沖縄もあんな感じなのだと思うとどこまでも自然を追求していたんだなあ〜としみじみ感動しました。

 

4.キャラクター

 

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宮沢風花、ママ。聖母。マザー…Mom…

 

いやいくら芸能界でセンターを掴めるくらいには人生経験を積んでいて、明らかにくくるの擬似的な姉として描かれているにしろ、あんなに人間できてる事、あります?

そ、そんなこと、あります???

まだまだ未熟な部分もあり、ある意味子供っぽく、色んな人や仕事の壁とぶつかるくくるとガッツリ仕事をこなし、ティンガーラにやってきた悩める後輩に対して、怖くてプールに入れないペンギンに対して、仕事を休んだくくるに対しての連絡のしかた、コミュニケーションが取れた際の言葉選び、全てが理解ある大人のとるそれだったんですよね。同い歳ですよね?高卒1.2年目ですよね?????

何で???ど、どうしてそこまで?????

 

あと触れておきたい2人組がいます。

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くくると風花より好きだったのがここの2人です。空也さんの過去を理解して、良い感じの距離感を保ち続ける夏凛ちゃん………口では嫌がりながらも完全に拒絶はしない空也さん………早く結婚してくれ………

この手の良い感じの距離を保ち続けてる2人がたまらなく好きなのでこの2人の歩む未来も含めて楽しみです。

夏凛ちゃんと一緒にお酒飲んで背中バシーン!と叩かれたい。

 

 

4.総評

所々理解が追いつかない構成や脚本はあったけど、それでも大きく外すことはしてないアニメだった。ファーストペンギンのくだり、好きです。

 

ただ、くくるがしんどそうにしてる場面や、副館長が絡むシーンはちょっと人を選ぶかな?とは思う。疲れていく過程が生々しく描かれてたから自分はちょっとしんどかった。

 

おじいやおばあを初めとしたキャラがたくさん使っていた沖縄の方言も、文脈から意味がある程度推測できるような場面でしか使われていなかったのに沖縄にいそうなおじいちゃんおばあちゃんの雰囲気が出てたし、真っ青で透き通った海を見たらいつか沖縄にも行きたいと強く感じたし、作品の舞台になった南城市にも行ってみたいと思えた。

 

 

面白かった!

 

 

まくとぅそーけー、なんくるないさー。

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