もし、自分が「今までで参戦した中で一番好きなライブは?」と聞かれたら、間違いなく2019年12月14日と15日に行われた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 First Live “with You”と答えるだろう。
あれから1011日が過ぎた。虹ヶ咲の周りも、世間も、もちろん自分にも、本当に色々なことがあった。
虹ヶ咲はメンバーも増え、曲数も増え、アニメも1期2期合計で26話放送した。
世間では疫病が流行り始め、未だに収束の兆しは見えない。
自分はTwitterで無職のフリをしながらも、何だかんだで就職した。
1010日、文字にしてみると軽く感じるが、感覚としてはとても長かった。1sLIVE以来、虹ヶ咲の時計の下には月替わりのカレンダーがもう33枚も重なっている。
ここまで歩を進めてきて、今さら1stライブの良さを語る必要もないだろう。
先週、こんな記事を書いた。
この記事で”彼女”として書かれている、楠木ともりさんがみんなと同じステージに立って歌った時点で自分の虹5thはウイニングランになった。もう見たいものは見せてもらった。これ以上何を望めばいいんだ。
実際、CDCS公演のday2は今までにないくらい気分が晴れやかだった。
ライブは翌週にも控えているし、ステージにいる13人の顔もみんな晴れやかだった。自分もさわやかな気分でライブを終われた。
1週間が空いた。
そして、もう一度武蔵野の森総合スポーツセンターに帰ってきた。
京王線を乗り継ぎ、飛田給駅で降りて少し歩くと見えてくるのは開かれたシルエット。
感慨深かった。
3年前の冬、冬が本格的に始まろうとしていた中参戦したあのライブ。
day1のアンコール、CHASE!を歌い切ったあとに満面の笑みを浮かべる彼女。
アニメ化発表の事も鮮明に覚えている。当初は予定になかったらしい。一緒に参加したオタクと声を上げて喜んだのを覚えている。
ああ、帰ってきたんだな。飛田給を降りた時点で既にグッときていた。
前半にも書いた通り、武蔵野公演は自分にとってウイニングランのつもりだった。
「まあ回収したい曲はほとんど回収したしな〜wあとはこの会場だしCHASE!やってくれれば成仏っすw」
みたいな事を笑いながらオタクと話していた記憶がある。
でも、やっぱり現実はそうもいかなかった。
武蔵野公演では、虹ヶ咲の過去の歩みを映像化して、day1はNEO SKY,NEO MAP!、day2は未来ハーモニーに乗せて流す演出があった。
day1はちゃんと見ていたはずなのに、day2はなぜか直視が出来ない。
これまでの歩みをまとめた映像は似たようなもののはずなのに、込み上げてくるものがあった。
そして、運命のMC。
そのMCで、彼女はこう言った。
「今回のやり方は、避けたいと思っていた。」
「ステージにいる間、動けない私を見せてしまうとそれはせつ菜が動けないという事になってしまう。」
そんな事はないよ。俺は少なくとも、11人しかいないステージを見るのは寂しかった。今までで一番寂しかった。踊れなくてもいい、ただそこにいてくれれば良い、どんな形であれステージに立って欲しかった。それがこのライブで叶ったんだ。もう一度ステージの上で歌う姿が見られて本当に良かったよ。だから泣かないでほしい。こっちまで耐えられなくなっちゃうから。
「ダンスの振り付けの確認は私にはなかったが、リハを見てるとみんなと同じことをやりたくなる。あれならやれるかも、これもやれるかもと、みんなと同じことをやりたくなる」
「侑ちゃんのピアノから始まるTOKIMEKI Runnersだけは歌えなかった。思い入れが強すぎて歌えなくなってしまう」
「でも、みんなから『一緒に歌いたい』と言ってもらえて、ステージに立つことが出来た」
「横を向いた時にみんなの顔が見える安心感はすごく幸せだった」
ライブが終わり、このブログを書き始めてしばらく経つが、この時に抱いた感情は最後まで言語化する事が出来なかった。
何とも言えない感情に襲われ、ただ天を見上げることしか出来なかった。
仮に言語化できたとしても、あの瞬間の感情だけは大事に大事に、鍵をかけて自分の中にしまっておきたい。
そしてMCが終わり、最後の曲であるTOKIMEKI Runnersが終わった。
完全に燃え尽きていた。
感情がぐちゃぐちゃになっており、落ち着いて感想を整理していた。
しかし、いつまで経っても会場は明るくならない。さらに、壁と天井には今回のライブのロゴが映し出されている。
ダブルアンコールがあるのを肌感覚で察した。既に感情のダムは決壊していたが、気合いで補修し、次に何が起きるのかをこの目に焼き付けようと覚悟を決めた。
流れてきたのはFuture Parade。
ステージには13人が並んでいた。もちろん誰ひとりとして、端の階段に立っていなかった。
ああ、そういうことだったのか。
Next TOKIMEKI公演は、ウイニングランなんかではなかった。
私がステージに立つことを、みんなと踊ることを諦めていないのに、いちオタクのお前が知ったような口を叩いて何を勝手に諦めてるんだ、と脳を揺らされた気分になった。
曲の最初から、同じ目線で、みんなと歌って、全員とハグして、あの日と同じ満面の笑みを見せてくれる楠木ともりさんがそこにいた。
その瞬間、自分を恥じた。
どれだけ愚かな人間なんだろう。
5年前、無限の可能性を感じて応援し始めた人に、勝手に天井を設定していた。
忘れていた。彼女がどんな人なのか。
忘れていた。彼女がどれだけ強い人なのか。
俺は何を見ていたんだ?どんな仕事でも全力で取り組む彼女なら、ここを目指す事も予想出来たではないか。何を勝手に決めつけて、諦めて、一人で勝手に折り合いをつけていたんだ。
1000日以上が経過しても、その場に立つまで本当に色々なことがあっても、その瞬間はあの寒い冬の日と変わらないような満面の笑みを見せていた。
本当に、良い顔してたんだ。
ありがとう。それがもう一度見たかったんだ。
ライブが終わっても、席に座ることは出来なかった。
満足感と充足感で体が動かず、終演から規制退場で自分の列が呼ばれるまで、ほとんどの時間ステージから目が離せなかった。
最後のMCの後、時間にしてみれば恐らく30分もないだろう。何も意識してなければ一瞬出すぎている時間だと思う。でも、あの日だけは永遠に感じた。
それだけ強烈に感情が揺れ動いた時間だった。
このブログを書いている間にも、ライブを終えた13人から次々とオフショットが流れてくる。
そのどれもがみんな、みんな良い顔をして写真に納まってるるんだ。
見ててこれだけ幸せなことないよ。
数日前、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は5周年を向かえた。
本当に色々なことがあった。書き切れないほどの思い出が、このコンテンツにはあります。
共に歩んできたこれまでも、まだ見ぬこれからも、大好きです。
それはそれとして、チケット取れるか不安で仕方なかったので次のライブはもう少し大きい箱でお願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
バンテリンドームとかだと嬉しいなあ〜〜〜〜〜!!!!!!!